海外口座は国内口座と比べて特徴的なメリットとデメリットがあります。
できる限りデメリットを弱め、最大限メリットを享受するための戦略は中期トレードを多通貨で同時に複数ポジション持つことだという結論に至りました。
どうしてこの戦略にたどりついたのか、イチから詳しく説明します。
1. 中期トレードでスプレッドのコストを下げる
ハイレバスキャルピングだけか海外口座の使い方だと勘違いしていませんか。
確かに、ゼロカットをうまく使って、利益を伸ばす方法があるのかもしれません。
しかし、海外口座は国内口座に比べてどうしてもスプレッドが高くなってしまいます。
例えばXMのUSDJPYのスプレッドはおよそ2pipsほどです。
これを手数料だと考えると、1pipsをとるためには3pips勝たねばならず、手数料の割合は66%という法外な割合になってしまいます。
2pips狙いでも4pips勝つ必要がありますから、手数料は50%と半分もの利益が差し引かれます。
一方で10pipsを狙うと手数料はどのようになるでしょうか。
12pips中の2pipsなので、手数料は17%。50pipsなら4%、100pipsなら2%と相対的な手数料というのは図のようにどんどん減少していきます。
また、この手数料から損益を0にするために必要な勝率をだしたものがこちらです。
利確と損切り幅を同じとして、スプレッド分の手数料を考えると、1pips狙いでは、勝率75%を超えないと利益を得ることは出来ません。
一方で、50pipsでは勝率51%、100pipsでは勝率50.5%とはるかに勝率に対する要求が小さくなっています。
これらのことから考えると狙う値幅が小さい短期のスキャルピング手法は海外口座に向いていません。
一方で中期のトレードで考えれば、スプレッドの大きさというのは無視できるレベルまで相対的に小さくなります。
2. 通貨ペア数の多さから、トレード回数を増やせる
中期トレードの欠点は時間に対するチャンスが少ないことが考えられます。
複利でトレードしている時の利益は、トレード回数によって爆発的に増えていきます。
これを補うには、海外口座の豊富な通貨ペアを活用することが有効です。
国内口座だと、通貨に限られているため、20-30のペアに限られています。
一方で、海外口座では50種類以上の通貨ペアに加えて、金や銀などに代表される貴金属、原油やガスなどのエネルギー、小麦やトウモロコシなどのコモディティ、そして日経225やS&P500などの各国の株式指数を取引することができ、そのトレードペア数は100以上になります。
そのため、ひとつの通貨ペアあたりの取引数が減ったとしても、通貨ペアを増やすことで取引数を増やすことが出来ます。
また、アメリカやヨーロッパにイベントがなく、主要通貨であるドルやユーロの値が動かないときにもチャンスを狙えるのはメリットだと考えられます。
3.ハイレバレッジによって複数ポジションを構築可能
この通貨ペアを増やした時に力を発揮するのがハイレバレッジです。
中期トレードでは時間に対する資金の拘束が長くなります。
しかし、ハイレバレッジだと保持できるポジションの数が多くでき、このデメリットを打ち消して余りあるメリットを享受できます。
例えば、国内のレバレッジ25倍、xmのレバレッジが888倍だと考えると、単純計算で35倍のポジションをとることができます。
つまり国内で1ポジションとっている間に35ポジションとれることになります。
ここで同じタイミングで35倍のポジションをとってしまっては破産まっしぐらです。大事になってくるのはポートフォリオの考え方です(ポートフォリオについてはこちら)。
相関性のないシステムと通貨を複数組み合わせることで、1時間に売買を繰り返して35回のトレードを行うのと、35ポジションをとって1時間待つのでは、かわらないパフォーマンスをえることができます。
また、国内主要証券会社では、証拠金維持率100%を下回るとロスカットが行われます。
つまり、レバレッジを25倍かけてしまうと、少しでも評価損が出ると強制ロスカットにかかってしまうことになります。
一方で、xmは証拠金維持率が20%以下になるまで強制ロスカットは行われないため、ロジック通りに決済を行うことができます。
まとめ
海外口座で取るべき戦略が中期多通貨複数ポジションであることがわかっていただけたでしょうか。
ハイレバレッジを活かして、複数の通貨で複数のEAを動かすことで、トレード数を増やし、中期トレードでスプレッドのデメリットを減らしながら複利の力でどんどん利益を増やしていこうというものです。
このことを念頭に、ぜひご自身の運用方法を一度考えてみてください。
また、この戦略をベースに構築したナマケモノシステムを口座登録でプレゼントしているので、参考にしてみてください。