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【EA詐欺】バックテストのレポート改竄はこんなに簡単【撲滅】

EAを購入する前に騙されたくない。そう思うのは当然です。レポートを出していれば安心だと思っていませんか?残念ながらMT4のEAレポートは簡単に改竄できてしまいます。

本記事では、EAのレポート詐欺方法を提供することで、騙されにくくなっていただくことを目的にしています。レポートはグラフとあわせて確認し、自分でも必ずバックテストしましょう。

もくじ

1. EAのレポートを確認していますか
2. EAのレポート詐欺をする方法

1. EAのレポートを確認していますか

EAを購入する時に実際にMT4から保存できるレポートを確認していますか?販売する人たちの中にはお手製のフォーマットやテーブルに記入しているものもありますが、やはり自己申告のEAにお金を出して買ったり、自分の資産を安心して預けることはできません。まずはレポートそのものについてと詐欺の容易さについて解説します。
1-1. レポートとはなにか
1-2. 実はEAのレポートは詐欺れる

1-1. レポートとはなにか

レポートにはEAを運用する上で大事な情報がいくつも載っています。MT4でバックテストを行った際に保存できるもので、期間や初期資産などの条件から、プロフィットファクタや勝率などトレードの成績を見ることができます。


実際のレポートがこちらになります。みなさん見たことがありますよね?これは、MT4をダウンロードすると最初から入っているMQL社のMoving averageのEAをバックテストしたレポートになります。プロフィットファクタが0.34と1をきっていることから、トータルで負けるEAであることが分かります。この情報を確認することで、このシステムにどれだけリスクがあるのか、どれだけリターンが期待できるのかを読み取ることができます。ただし、以前述べたように純益やドローダウンは%で確認してください。

1-2. 実はEAのレポートは詐欺れる

このレポートを見れば、システムのすみからすみまで理解できるじゃないか!と思った人はちょっと待ってください。残念ながらこのレポートを書き換えるのはとても簡単です。レポートはhtml形式で書かれており、ChromeやFirefoxなどのブラウザから確認することができます。


このレポートを見てください。すごいEAができあがっていますね。このEA欲しいですか?初期証拠金の100が1230905439094340909223479000000になりますよ!!!!!!!!!どう考えてもおかしいですよね。適当に書き換えているので、純利益から純損益をひいても純益にならなかったり、割ってもプロフィットファクタにならなかったりと不備はたくさんありますが、これが整合性の取れるような値で、しかもなんとなくありそうなスペックだったら見破ることはできないのではないかと思うと大変恐ろしい話です。

2. EAのレポート詐欺をする方法

次は実際にどのように詐欺レポートを作っていくか、詳細な方法と、詐欺にあわないためにこころがけることを解説します。
2-1. htmlの改竄は簡単
2-2. グラフまで確認しよう
2-3. 自分でバックテストするのが大事

2-1. htmlの改竄は簡単

htmlの改竄は簡単です。情報系の知識がなくてもほぼ2クリックで改竄までたどり着くことができます。
それでは実際に改竄方法を確認していきましょう。私はFirefoxで開いたので、Firefoxで説明しますが、基本的にはChromeでも操作は一緒です。


右クリックで改竄したい要素をクリックし、要素を調査をクリックします。


するとこのような画面が表示されるので、ここに表示されているストラテジー名を自分で詐欺を意味するFraudに書き換えます。


そうすると簡単に書き換えることができましたね。これを他の要素に対しても行っていけば、レポート内のすべての要素を書き換えることができます。

2-2. グラフまで確認しよう

では、このような詐欺に対してどのように身を守ればいいのでしょうか。この改竄方法では、真贋を見分けることはできません。そこで、重要になってくるのがグラフです。レポートにはグラフもついてきます。
グラフはhtmlで記述されているわけではないので、さきほどのような改竄はできません。改竄しようとするとレポートと一緒に出力される画像ファイルをいじらないといけないため、改竄の難易度はあがります。そのため、レポートを確認する時はグラフまできっちりのせているものを選ぶのがおすすめです。ただし、一番下のトレード回数や右側に表示される総額が隠されていたりするようなグラフには気をつけてください。どこかよそから拾ってきた、レポートに全然合致しないものかもしれません。

2-3. 自分でバックテストするのが大事

それでも本当に正しいレポートなのかは自分でバックテストしてみるまでわかりません。お金を出してEAを買って、さらにそれで損をするダブルパンチは嫌ですよね。絶対に購入したEAでレポート通りの成績になるか自分でバックテストしてから運用をはじめてください。その時には前回お伝えした信頼性の高いヒストリカルデータでバックテストするように。もしかしたら異常値のあるヒストリカルデータでだけ成績がよいシステムだったら大変です。

ここまで確認してようやく実戦投入できるのではないでしょうか。安易にレポートを信じて購入しない、購入してもすぐに実戦投入しないということを心がけて、ダブルパンチを防ぎましょう。

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